地鎮祭あるあるとカンカクのお話

2017.3.25

少しでも質の良い長寿命の住まいをオーナー様にお届けするため、一月と二月には基礎工事と上棟を行わないホーム・ホーム。そのため、着工を心待ちしていたオーナー様の地鎮祭が、毎年二月末から三月にかけて数多く行われます。

さて、地鎮祭のタイミングで必ず行う地縄張り。これは敷地に対して建物がどのように配置されるかを示す作業です。地鎮祭を行う場合は、お祓いの後に図面と地縄を見ながらお施主さんにも実際の建物の配置を確認していただいています。

その時に必ずと言っていいほど「これから建てるわが家が思っていたより狭く見える」という話題になります。地鎮祭あるあると言っても過言ではないでしょう。この話題になると「上棟で構造が建つと(その感覚が)変わりますよ」とお話したりします。

今回ふと気になって「地縄段階だとどうして狭く見えるのか」でウェブ検索してみました。すると、不安に思ったお施主さんたちの書き込みがいろいろありました。あまりの狭さにショックで夜布団の中で泣いてしまった奥さまとか、メーカーに内緒で本当に図面通りなのか自分で夜な夜な測りに行ったご主人とか、、、

住宅業界にいれば地縄の状態から上棟を迎えるとその感覚が変化することを何度も味わっているので、そんなに大した問題だと捉えません。ただお施主さんからすれば、これから長く住むわが家のことですし、初めてのことですから、不安になる方がいても当然です。

お施主さんが狭いと感じた時にどう説明するとわかりやすくイメージしてもらえるかを考えたり調べてみたんですが、あんまりいい例えがありません。地縄の段階では平面ですが、上棟になると立体になるので見え方がうんぬん、、、と言うのも一つですが、自分がそう言われたとしても、多分納得できません。

で、しいて言うならという例えをひとつ見つけたのでシェアします。

もしかするとセレナやヴォクシーなどのミニバンに乗っている人じゃないとイメージしにくいかもしれません。座席は三列並んでいて子育て世代にはおなじみのミニバン。たとえば家族四人で乗っていれば、そんな車内を狭いと感じる人はほとんどいないと思います。

そんなミニバンで混み合っているお店の(割と狭い間隔の)駐車場に行ったとします。やっと空いてるところを一台分見つけて停めようとしたとき、両側に同じようなミニバンが白いラインのギリギリで停まっていたとします。そんな状況に直面した時、あなたはどう思うでしょうか?

「、、、狭いっ!」と感じるのではないでしょうか。

「横の車にぶつけてしまうかもしれん・・・」というハラハラは今は置いておいて、あなたが狭いと感じた駐車スペースとあなたが乗っているミニバン、実際に広いのはどちらでしょう。

聞くまでもなくその駐車スペースにあなたの車は停められるので、駐車スペースの方が広いはずです。

さらに補足すると、駐車場のラインの間隔は車幅より当然広いので、建物の輪郭を示す地縄のようにミニバンの輪郭をラインで敷いたらもっと狭く見えます。でも、そんなスペースにもミニバンはちゃんと駐車できるし、車内にいるあなた自身はその空間を狭いとは感じていません。

車内にいる感覚が家で過ごしている感覚で、ラインが敷かれた駐車スペースを見ている感覚が地縄を見ている感覚に置き換えたとしましょう。

「地縄の状態を見て、これから建てるわが家がすごく狭く感じて心配になった」という地鎮祭あるあるは、

「駐車スペースを見て、これから買うミニバンがすごく狭く感じて心配になった」と言っていることになります。

ミニバンに置き換えた途端に、何か変な事言ってるなって思いませんか?

間取りプランを進めるときにLDKはどれくらいの広さがあって、この部屋は何帖、といった具合に今まで暮らしてきた住まいの広さや内見会で見た経験をフル活用して完成させたはずです。

その時点で狭いと感じていたなら話は別ですが、図面に描かれた広さに納得して間取りプランを完成させているなら、地縄の状態で感じる「狭さ」は心配しなくても大丈夫です。あなたがイメージしている空間は間違いなくその地縄の中に収まります。

長々と小難しいことを書きましたが、この拙い例え話がマイホームの地縄で落ち込む人の不安を払拭する一助になれば幸いです。

Houzzに登録中の金沢市, 石川県, JPのhomehome_k